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JAMCO オンライン国際シンポジウム

第19回 JAMCOオンライン国際シンポジウム

2010年2月1日~2月28日

ドラマ映像の国際交流

読者からのコメント(1)について

(ブロノフスキー)村中 智津子
ジャーナリスト、文筆家、インテグラル・メディア社ディレクター

 村瀬眞文氏による欧州連合(EU)の事情についての説明は大変興味深く、貴重なインプットと感じました。ありがとうございます。
 テレビ番組や映画を自国言語を含む文化的財産として保護し、制作と流通面の強化によって経済的な効果も狙うEUの政策は、米国と対照的です。米政府は基本的にテレビや映画の制作と流通は商業ベースにまかせていて、制作においては一部の州政府やニューヨーク市などの地方公共団体が制作誘致のために税金優遇措置を施行する程度です。制作者は民間の文化後援団体などからの制作費の一部提供こそ歓迎すると思いますが、基本的に政府からの「条件付き資金援助」を嫌う国民性もあり、制作については、創造性が自由に発揮できるように制約なしで行われるべきで、規制されるのは免許事業である地上波で放送される番組だけでそれも最小限にしてもらいたい、というのが放送業界のコンセンサスです。
 メディアコンテンツ制作配給社が、制作と流通の推進に政府の支援を受け入れるかどうかが2つのモデルの根本的な前提の違いになると思います。日本においては、政府との関係についてどうあるべきかを当事者らが認識し、さらに議論することが重要でしょう。

(ブロノフスキー)村中 智津子

ジャーナリスト、文筆家、インテグラル・メディア社ディレクター

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