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JAMCO オンライン国際シンポジウム

第23回 JAMCOオンライン国際シンポジウム

2015年2月~2015年10月

日本のテレビ番組のアジア・中東での理解の実態

開会挨拶

大河原 良雄
一般財団法人放送番組国際交流センター理事長

「一般財団法人放送番組国際交流センター」(JAPAN MEDIA COMMUNICATION CENTER略称JAMCO)は、1991年に設立されて以来、テレビ番組を通じて国際交流を進め、日本と諸外国との相互理解の促進と開発途上国をはじめとする諸外国の放送の発展に寄与する活動を行っています。

JAMCOの最も重要な役割は、日本のテレビ番組の国際版をアジア、大洋州、アフリカ、中近東、中南米などの開発途上国の放送局に無償提供することで、2014年12月までに、これ等90カ国に9,882本のテレビ番組が提供されています。JAMCOでは放送局への番組提供のほか、教育支援のため開発途上国の大学への番組の無償提供を行っています。途上国に提供されるテレビ番組の国際版は、日本で放送されたテレビ番組の中から、海外とりわけ途上国での放送に適したものを有識者のご意見をもとにJAMCOが精選して、英語版やME(Music&Effect)版のほかスペイン語版やフランス語版など国際版を制作しています。JAMCOが所有している国際版のテレビ番組は、ドキュメンタリー、こども・教育番組、ドラマ、合わせて1,521本になっています。最近では、3.11東日本大震災を扱ったテレビ番組や津波など自然災害の防災をあつかったテレビ番組の国際版を制作していますが、途上国のテレビ局の関心が高く、多くの国に無償提供されています。
 これらの日本のテレビ番組の国際版は、英語やスペイン語のままで放送されたり、現地の言語に改編されて放送されたりしており、防災、教育、衛生、技術、環境など途上国の支援や日本の現状、文化の理解の促進に貢献できればと考えています。

JAMCOオンラインシンポジウムは、テレビ番組を通じての国際交流の一環として、毎年実施しておりますが、今回は「日本のテレビ番組のアジア・中東での理解の実態」をテーマにしています。日本のテレビ番組自体がどう認識され、理解されているのかといった実態調査を日本の教育研究者や放送研究者それにベトナムの教育研究者の協力を得て、アジア・中東で行い、その報告をもとに討議を行います。
日本から海外への情報発信の強化が言われて久しく、テレビ番組も日本からの国際放送や現地テレビ局への番組の販売・提供、DVDによる視聴などの放送外利用といった様々な方法で海外発信の手段となっています。今回のような日本のテレビ番組自体がどう認識され、理解されているのかといった情報や分析は、視聴可能世帯数、受信環境、番組販売の実態といった調査と異なり、そう多くはないと思います。

その意味で、今回のシンポジウムの内容は、JAMCOが、外国語版を制作する際の重要な参考資料となると思います。

テレビ放送が世界の政治、経済、文化、生活に大きな影響力を持っている今日、テレビ番組の理解をテーマに、国境を超えて意見と情報を交換することは、 国際的な相互理解を促進する上で、大いに意義があるものと思います。

本シンポジウムでは、JAMCOのWEBシンポジウムにおいでいただいた皆様のご参加を歓迎いたします。今回の報告や討議の内容に対する率直なご意見やご質問をお寄せください。
このシンポジウムが、アジア、中東をはじめ諸外国と日本の相互理解の進展に役立つことを祈念して、ご挨拶といたします。

大河原 良雄

一般財団法人放送番組国際交流センター理事長

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