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JAMCO オンライン国際シンポジウム

第24回 JAMCOオンライン国際シンポジウム

2016年1月~2016年8月

アジアのテレビ放送局の現状と課題

読者からのコメント(1)

森川 柊作

「第24回JAMCOオンライン国際シンポジウム」各国報告を読んで

今回は、アフガニスタン、モンゴル、スリランカ、キルギスの4か国からのリポートでした。これらの国は、アジアの国ではありますが、実情がほとんど知られていません。メディアに携わる実務者からの報告で、それぞれの国の放送メディアの現状や課題がよく分かりました。JAMCOならではのこうした形のシンポジウムは意義深いと思いますので、今後も継続されるよう願っています。

報告の中で特に大きな課題と思えたのは、表現と報道の自由です。民主化の過程にある国々では、憲法と法律で「表現の自由」や「国民の知る権利」などは保障されているものの、政府の締め付けや制度で様々な制限がなされていたり、為政者の裁量による不公正な運用がまかり通っているのが現実のようです。アフガニスタン、スリランカ、キルギスの報告の中で、憲法とメディアに関する法律への言及の中にそうした社会の未成熟へのもどかしさが感じられました。

また、スリランカやキルギスのレポートでは、災害報道は市民の生命・財産を守るために重要と法律などで位置づけられているにもかかわらず、資金不足、機材不足、人員不足、経験不足でなかなか進まない、ということでした。東日本大震災を契機に世界的に防災意識が高まっている中で、こうした国々の災害報道へ日本からの支援ができないものかと考えさせられました。

一方、放送コンテンツについては、視聴者の要望が高い日本のドラマなどは中国・韓国・ロシアなどの番組に比べ放送の機会が少ない現状も見えました。JAMCOや国際交流基金で無償提供していますが、現地語への翻訳、字幕制作、吹き替え等の手間が大きく、経費面で躊躇せざるを得ない事情もある様です。日本の文化・社会に触れ、日本人をもっと理解してもらえるよう、支援の枠を広げられたらと感じます。

キルギスには以前滞在したことがあります。キルギス公共放送はラジオ放送80年、テレビ放送50年という長い歴史を持っていますが、旧ソ連時代と独立後の独裁的政権が続き、真の民主化が始まったのは6年前からで、民主的社会に向かって歩み始めたばかりということです。論評の「放送メディアは国情を映す鏡」というのは、その通りだと思います。今回のアジアの国々の報告で、開かれた自由な社会とメディアに少しずつ向かっている各国の現状の“今”が見えました。シンポジウムが、そうした国々のステージアップに少しでも役立つよう願っています。

森川 柊作

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