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JAMCO オンライン国際シンポジウム

第24回 JAMCOオンライン国際シンポジウム

2016年1月~2016年8月

アジアのテレビ放送局の現状と課題

スリランカのテレビメディアの現状と挑戦

B.A.D.Athula Ransirilal
公共放送スリランカテレビ放送協会 映像改編局長

スリランカにおけるテレビメディア史

オラの葉、碑文、太鼓を駆使した沿革をたどれば、スリランカにとってコミュニケーションは新たに到来したものではないが、植民地支配当局がラジオ放送を1923年という早い時期に導入したことは、革命的な変化を起こした。
いまや70ほどのラジオ局、さらに All India Radio, BBC World Service, China Radio International, そして Radio VERITAS Asia といった海外局が存在している。時のながれと共に放送は急速な進歩を遂げている。

戦後の際立った発明であるテレビが、ようやくスリランカにもたらされたのは1979年のことだった。通称 Family Channel (家族チャンネル)として親しまれた Independent Television Network がスリランカ初のテレビ放送局となり、業務を開始したのは1979年の6月5日だった。

Independent Television Network (ITN) と Sri Lanka Rupavahini Corporation (SLRC:1982年2月15日設立) は、1982年の Act No.6 の元で公的なメディアと位置付けられた。1992年、業界にとって歴史に残る決定がくだされ、民間のテレビ放送局が認可された。Teleshan Network (PVT) Ltd. がスリランカ初の民放として開局されたが、ニュースを報じる権利は与えられなかった。

成功に向かう長い道程を歩み、民放はケーブルテレビ、衛星放送といったマイルストーンを実現させ、さらに前進を続けている。


Derana チャンネルは24時間体制でニュース放送を行っており、他局は1日24時間、1時間毎に最新のニュースを報じている。Rupavahini Corporation ならではの特徴として、障害者の助けとなるサインを用いた放送があげられる。
Rupavahini Corporation は、聴覚障害者のためにニュースバーを活用している。
スリランカのテレビ局一覧表を付記する。Dialog TV、PEO TV といった衛星放送局は、当初は無料サービスを提供していたものの、デコーダーのコストにより、この方針は取り消された。

Dialog TV は衛星技術を用いて放送を行っており、PEO TV (IPTV) は電話回線を経由して放送されている。
当初の10年間、年間ラジオ・テレビ受信ライセンス料金としてRS 250 が定められ、視聴者は許容できない番組を拒絶する権利を有することになった。



スリランカのテレビ局の性質と課題

地元テレビ局、衛星放送とケーブルテレビのネットワークが多数存在しているものの、いずれもデジタル化されておらず、依然アナログ技術に依拠している。現在のスリランカでは、完全デジタル化されているチャンネルは一つも存在していない。自らデジタル・チャンネルを謳っている一部の放送局はあるが、あくまで市場戦略にすぎない。高精細度テレビ放送 (HDTV) は未だに課題ではあるものの、各チャンネルは番組関連のファイルベース設備を既に有している。デジタル技術が放送において不在であること、これこそが大きな特徴となっている。いずれすべての番組がデジタル化され、アナログ技術にとって替わることになる。デジタル化のための国をあげての政策と、実施を見守る独立した規制のメカニズムが、他の多くの国同様に必要である – だが、政治的な支配者に対して際限なく恭順をみせる国においては、このような独立した機関は遠い夢に過ぎない。
そのため、デジタル化は遅々としたプロセスになる。

スリランカは、電子メディア、インターネット、そして移動体通信技術については他の先進国と同等である。携帯電話の商業利用については、隣の大国インドよりもスリランカが先んじた。
いま、コンバージェンス・テクノロジーが、完全に従来のアナログ技術から切り離されるべき時が到来した。

テレビ、ラジオ、そしてインターネットに携帯電話を利用してアクセスすることが広がっている。デジタル化への投資は、独立した規制メカニズムの可否に依るところが大きい。


災害対策における報道の役割

スリランカには火山は存在していないが、自然災害の被害は被っている。2004年12月26日、スリランカに襲いかかり3万人以上の命を奪った津波の悲劇はけっして忘れ去られることはない。従来メディアは気象庁から寄せられる情報を基に干ばつ、洪水、サイクロンにおいての事態の緊急性を報せることを慣例としてきた。このような啓発以外に、ほとんどのチャンネルは被災者支援のキャンペーンを自発的に立ち上げている。全国規模の災害においては、テレビが先鞭をつけるのは当然のことである。津波の惨事をうけて、電子メディアの災害対策について実際に進歩がみられた。日本の先端的災害対策に比べれば、我々はまだ初期段階にある。

日本とは異なり、デジタル技術を活用して自動的にテレビの画面に災害の様子を反映させる早期警報システムを我が国は導入していない。『ニュース速報』は、発生して数分が経過した後、災害を報じている。被災地へのアクセスが困難な場合もある。

途上国では、電子メディアは財務、人材、そして技術的な問題をかかえている。
コミュニティ・ジャーナリズムは、情報に関して完全に効果的な手段ではない。緊急事態においては、ネットワーク・ジャムが情報収集の妨げとなりうる。

放送前にニュースの検証を行うことは基本的な責務であり、絶対に果たさなくてはならない務めである。そのため、ネットワーク・ジャムなしに正確な情報を得るためのシステムを持つことが重要である。

そうすることで、電話やインターネットが緊急事態でより生産的になり、地方の記者にも大いに役立つ。津波追悼記念日の12月26日に、メディアとマスコミ人を励ますための賞を災害管理省(Disaster Management Ministry)が授与する。商業目的のために災害を利用する民放が存在していることは遺憾である。

FTP として知られているファイル転送プロトコルは、国内で誰でも、どこからも、新聞社に情報提供を可能にするものだが、スリランカでは以前より活用されてきた。かつて地方の記者は重要ニュースのビデオ・カセットを夜行バスで本社に送った。


インターネット、ソーシャルメディア、携帯電話とテレビ

ウィキペディアによると、2013年、インターネット利用ではスリランカ65位、4,746,967人(21.90%)のユーザーを数えた。いまやコンピュータは家庭の必需品であり、急速に需要が高まっている。
2013年9月、モバイル・ブロードバンド接続数が120万を突破した。インターネットのユーザーは2012年から2013年にかけて急増 – 15歳から60歳のユーザーは250万人から280万人に増え、240万人が毎日、あるいは毎週のペースでインターネットに接続したと思われる。そのため、現在では地元のすべてのテレビ・チャンネルは、インターネット、youtube, フェースブック、ツイッター、グーグルプラスといったソーシャルメディアと一体化している。その他、各チャンネルは専用サイトを立ち上げている。

全チャンネルは携帯電話でのSMSや他のソーシャルメディアを利用して、市井の話題をすくい上げ、取材し、番組への視聴者参加の確保をはかっている。ソーシャルメディアはチャンネルの人気を大きく押し上げる。遺憾なことだが、メディア倫理に反して、民間のサイト経由で好ましからざるニュースも伝えられることがある。各チャンネルはネット配信を提供しており、世界中の視聴者が番組を鑑賞できるようにしている。オーバー・ザ・トップ(OTT)でも全番組の視聴が可能である。ほとんどの人は所在地に関わらず携帯電話を利用してインターネット接続が可能であり、テレビを視聴できる。


番組の水準

チャンネル数の多さは、多様な番組の提供につながるが、収益不足の可能性が排除されるわけではない。そのため、およそ2025万人の人口のニーズに照らし合わせると、チャンネル数があまりにも多すぎる現状となっている。低品質、低級、低予算の番組が製作されるのは当然の帰結であり、未熟で経験のとぼしい出演者を安く雇い入れることにもつながっている。この分野の全くの初心者が、不遜にもテレビドラマの演出を手掛けることも往々にしてある。

テレビドラマに対する関心を利用しようと、ひとつのチャンネルが7〜8本のドラマを放送しようと試みることがある。しかし、一番人気のドラマこそが最大数の広告を引き付けることができる。スリランカのようにアジア最高レベルの識字率を誇る国では、スポンサー不足にもかかわらず、視聴者はただの娯楽以上のものを求めており、知識と知性を高める番組や特集を最重視している。このようなスポンサー不足が原因となって、あらかたの民放は低級な番組を作らざるをえない状況に追い込まれている。結果として、地元製作テレビドラマ需要は下がり続く一方である。
変動の激しい状況のバランス調整のために海外ドラマを放送する傾向があるが、 Rupavahini Corporation は責任を意識して手がけている点が、ビジネスの権益を守ることを望む利益追求の民放と異なっている。地元チャンネルは日本の NHK, イギリスの BBC の水準や実績にひどく遅れをとっている。NHKは国民のための事業として運営されている。

存続のために、いくばくかの費用を徴収している。対象的なことだが、スリランカの民放がドラマだけにとどまらず、ニュースや政治的な議論が倫理的・道徳的規範を完全に無視して行われることは珍しくない。 一日働き、帰宅したスリランカの視聴者の多くは、楽しみを求めているだけだろう。残念ながら、スクリーンに映し出されるのは安易に作られたものだ。視聴者は、そのような番組に仕方なしにつきあい、貴重な時間を無駄にされているとしきりに不満を訴えている。
敗因は単調さと全チャンネルが無批判に同様の方針をとったことにあり、まるで宝くじの当せん結果を必死に追っているか、最後まで勝ち抜くのが誰か、チャンピオンになるのが誰なのか? と視聴者に明かすのを引き延ばしているように思えてくる。公益のために健全な基準を維持することが解決策になるが、遅きに失した感がある。
衛星放送の挑戦への対応のために地元の地上波のチャンネルに必要なのは、自らを律する体制である。例をあげれば、スリランカの国営放送である Rupavahini は発足当初より自律のためのメカニズムを導入しており、常に女性と子供の尊厳を保ち、言い回しに注意を払い、政治だけでなく、熱気をおびる議論においては人の立場、公的なイメージ、そしてプライバシーに十分な配慮を払いつつ進行させてきた。このような場面では、ディレクターもアナウンサーも大きな責任を担っている。Rupavahini が、広告収入よりも社会に伝えるメッセージを重視する姿勢は賞賛に値する。

Rupavahini の放送の70%以上が、知性を育むことを含む、人の健康と幸福を確保することを目的としている – 異様とも思える高比率であり、この類の番組を1本か2本放送するのが通常の民放とは実に対象的である。教育はRupavahini の番組の重要な要素である。Nena mihira が代表的な例としてあげられる。また、午前中の貴重な時間が、第5学年の奨学金試験(訳注:小学校最高学年)、そしてGCE のOレベル (訳注:義務教育終了時)とAレベル (訳注:高校卒業兼大学入学資格) 試験の受験生のために割かれている。

この他、 Rupavahini は全国各地で教育セミナーを実施している。営利目的ではなく、国のためである。政治的な介入が、チャンネルの基準に影響を与えることが往々にしてある。


視聴者の反応

2000万人の人口に対して、テレビの台数は過剰である。2009/2010年の国勢調査と統計によれば、都市部以外の家庭の79%以上がテレビを所有しており、テレビを持たない人でもテレビ番組を視聴するために近隣の家庭を訪れることから、実際の視聴者は更に多くなる。都市住民の100% 近くがテレビを視聴するため、消費電力が94%以上になった。テレビ視聴者の増加は、電力消費の急上昇に直接影響を与えた。
ときおり、医師が患者にテレビをいつも見続けるべきではないと警告している。上に示した高まる消費電力の比率は、先進国と同様である。テレビ番組が原因の消費電力が最も高まる時間帯は、まず午前5時30分〜6時30分の朝の忙しい時間で、その後下がり始める。夜は午後6時30分頃から需要が高くなりはじめ、午後10時30分、一日の仕事で疲れた人々が、好みの番組を見始める頃まで続く。


人気をはかる基準

LMRB (Lanka Market Research Bureau) や Neilsen SLR (Survey Research Lanka) 等の国内外の機関が、人気の高いチャンネルや番組を特定するために設立されている。しかし、深刻な弱点をかかえているため、いずれも目的を達成することができていない。 LMRB の Diary システムは、1000人のサンプルで、正確に人気番組を記録することができたのか疑わしい。
精度に関してNeilsen の方が遥かに優れているものの、100~150のサンプルでは到底視聴者の好みを識別できるとは想定できない。
デジタルシステムは、データ改ざんの可能性が排除できないため、万全と断言できない。基準には不備が多々あるものの、チャンネル間、そして事業者の番組支援を巡って競い合う状況を確保するために重要なものである。


励みとしての賞

1984年、Rupavahini Awards Festival が Wijaya 新聞社によって初めて開催されたのは、チャンネルと出演者の業績を称えるためだった。その後は中断している。1995年、Lakhima 新聞社が Sumathi Awards Festival と、それに続けて Raigam Tele Award を開催した。電子メディアの出演者は、TV Awards Festival, SIGNIS とBUNKA で表彰される。スリランカのテレビ番組と出演者は、国際的な受賞式でも毎年受賞している。


全国テレビ・チャンネル

Rupavahini は、両国の伝統的な友好を記念するものとして、日本政府より寄贈された。1982年2月15日に設立された。Sri Lanka Rupavahini Corporation が花形である。コロンボの独立広場 (Independence Square) の近くに本部を構え、国土の95%以上で受信可能となっている。送信塔がコロンボ、Pidurutalagala, Kokavil に設置されている。他の多くのチャンネルは、このような先端的送信施設を備えていない。
Rupavahini Corporation は、1982年1月23日、Parliamentary Act No.6 によって承認された。
Rupavahini の寄贈は、当時のJ.R.ジャヤワルダナ大統領 (J.R.Jyawardene)と日本の親密な友好関係の証である。

公共放送として、SLRC は Rupavahini, Channel EYE, Nethra, そしてNTV の4チャンネル放送を行っている。主力の Rupavahini は1日21時間、すべての視聴者層を対象に放送している。1999年2月設立のChannel EYE は教育、若年層、スポーツ と娯楽に注力しており、1日18時間放送である。2008年1月に設立されたタミル語チャンネルの Nethra は1日17時間放送である。他に英語放送の NTV English Channel があるが、毎日8本の番組を放映している。
当初、地元製作のドラマ人気が非常に高かった。地元ドラマのほとんどの質の低下を受け、海外ドラマ需要が高まっている。Rupavahini は初めて海外ドラマをシンハラ語に吹き替えたチャンネルであり、国際交流基金から寄贈された世界的に有名な「おしん」もシンハラ語に吹き替えられ、大人気になった。その後、タミル語版も製作された。以前はどのチャンネルも午後6時30分から7時30分の枠はドラマを一切放映していなかったが、2012年の「おしん」の放映後はゴールデンタイムとなり、スリランカのすべての視聴者層を引き付ける時間帯になっている。つづいて「宮廷女官チャングムの誓い」「カーネーション」等の韓国、中国、日本のドラマが吹き替え版で放映されたのも、この新たな人気時間帯だった。このような吹き替え作品は、質は玉石混交ながら、現在非常に増えてきた。
ファンから最大の人気を寄せられたのは Ranaviru Real Star コンクールだった。現在はKada Walalu, 仏教ジャータカ説話、Mahadenamuththa や Andaregen Passe 等の民話のアニメが製作されている。地元アニメは日本から贈られた我々の3Dスタジオで製作されており、全国規模の表彰式で4度の最優秀作品賞を授与されている。

Irida Ayubowan 等の教育・啓蒙目的の番組は、採算は成り立ちにくいかもしれないものの、視聴者には好評だった。Rupavahini は www.rupavahini.lk サイトを開設した1999年よりインターネットと連携している。2006年よりネットストリーミングを提供し、リアルタイムでオンライン視聴可能となっている。2010年より Channel Eye (英語)、Nethra (タミル語) の番組も提供されている。他に専用サイト www.channeleye.lk, www.nethratv.lkが開設されている。
Rupavahini は facebook (www.facebook.com/srilankarupavahini) とツイッター(@rupavahinitv)アカウントを2013年に使用開始している。大きな特徴は、サイトで48時間遡って繰り返し視聴が提供されている点である。 Rupavahini Jathika Pasala Vinividawiks は子供のために特化した教育番組である。


災害対策の設備と組織的問題

我々の経験からすれば、NHKのすぐれた災害対策報道は想像を超えた次元である。事前の警報は効果的ではあるが、時間が必要である。市民メディアはテレビをあまり活用しておらず、国営放送として Rupavahini は全国の災害とより真剣に向き合うべきである。この関連では、ソーシャルメディアと市民メディアを融合させるシステムが重要である。


海外ドラマ課税

地元製作ドラマの質の劣化とグローバル化のため、海外ドラマの紹介が続いている。海外製作番組については、Mass Media 省の特別委員会の事前承認が必要である。Public Performance Board は、アルコール飲用や喫煙場面を検閲し、文化・道徳的価値を侵す文学やエロティックなイメージの検査も行う。
2004年より海外ドラマに対する RS 90,000 特別課税が導入された。また、吹き替えドラマについても、ヒンドゥー語は RS100,000, 英語は RS 25,000. フランス語はRS 200,000 と輸入税が徴収されている。こども用の映像作品は、製作国を問わず免税である。
中国、韓国、ロシア製の作品に関しては、各国と締結した文化協定 (cultural agreement) があるため、やはり輸入税が免除される。しかし、63年前に遡る緊密な結びつきがあるにも関わらず、日本とスリランカ両国間の文化協定がないため、スリランカのファンは日本の最高の映像作品を見る機会を奪われている。数本の日本のドラマを近日中に吹き替えて放映することが決定されているが、 以下の税が課せられることになる。

1 おひさま  156 x 15”  一話15分につき RS 75,000
2 てっぱん  151x15”  一話15分につき RS 75,000
3ごちそうさん  150 x 15”  一話15分につき RS 75,000
4 梅ちゃん先生  146 x 15”  一話15分につき RS 75,000

ロイヤルティーを含むと、日本のドラマを一話放送するコストはRS 316,500 (¥267,617.58) にのぼる。文化面の覚書(MOU)を日本政府と締結すれば、このような税を負担することもなくなる。この主旨は在日スリランカ大使館に対して既に要請している。
現在海外ドラマの比重は、我が局の放映時間の15%〜20%に相当する。午後6時30分から7時30分は海外ドラマ専用の枠であり、午後3時〜4時は海外アニメや知見を深めるための番組枠とされている。年度ごとに改編される可能性はある。週末は外国映画が放映されている。海外からの番組の70%は吹き替えで、残りの30%は字幕で放送されている。ここ数年を分析したところ、日本政府から寄贈された番組がもっとも多かった。文化支援のもと、国際交流基金と放送文化基金を通じて数多くの番組が NHK より寄贈されている。
Rupavahini Corporation は毎年実施されている Bunka Awards Ceremony のスポンサーである。

NHKの「おしん」「あつまれじゃんけんぽん」「すずらん」「海猿」Mathematics, japan Video Topics、そしてJAMCO の「婚約旅行」「昨日の敵は今日の友」等がスリランカに贈与された。
CCTV, MBC, KBS, DDI, BBC, Warner Brothers, RHI, Beyond, Australian Children’s Foundation, Nelvana, とNFDC (INDIA) との番組交流も引き続き行われている。「宮廷女官チャングムの誓い」「僕にはとても愛らしい彼女」「私の名前はキム・サムスン」は、韓国からの文化支援の一環で寄贈された。


日本からの贈り物

最大のテレビ番組提供国は日本であり、NHKは我が局に最も多くの支援を提供している組織である。JICA の厚情により、海外留学奨学金が提供されている。
中国の ECTV, BBC、そしてオランダ政府奨学金は多大な恩恵を与えてくれた。
スリランカ Rupavahini Corporation は ABU/AIBD の正会員で、同プログラムや活動に参加している。アジア太平洋地域において定評のある電子メディアコミュニケーターとして多くの受賞歴があり、かの日本賞も授与されている。

JICA グラント
Grant Aid-1 (1981 – 1982) – 2 TV Studios/MCR/DUB/OBBUS
およそ Rs. 350 百万
Pidurutalagala/Kokavil/Kandy TX
(Designed for 2 hour/Day)
Grant Aid-2 ( 1985-86) – Studio No 3/ 編集システム
Namunukula / Sooriyakanda
Transposer Stations

Grant Aid-3 (1997 – 98) – Studio 1 ビデオ設備
Studio 2  ビデオ・オーディオ設備
Transposer Stations
MCR – Master Switches
RS.1500百万
New Ob Bus
Pidurutalagala TX –
New Transmitter with NICAM

Grant Aid-4 (2012-13) – 2D/3D アニメ・吹き替えスタジオ
RS 60 百万


地元の課題

国家の公式電子メディアである Rupavahini Corporation は、政府の開発プログラムについて国民に知らしめ、国家ならびに全国の行事について報じる責務を担っている。進歩の最大の妨げとなっているのは、経費が補填されず、輸入について減免がなされない点である。
2時間にわたる国家の行事を記録し放送するために、スタッフ30名とカメラ5台を配置するとおよそ RS 100万のコストがかかる。当事者の省庁や部局はコストの補填をしない。他の問題としてあげられるのは、政府批判の余地が限られていること、政府の立場を代弁する必要性、広報関連で発生するコスト、放送上求められる責務、自己負担で全国規模の災害について番組制作と放送を求められていること、頻繁なトップ人事交替 (Chairman/Director General)、そして大衆文化を無視した番組作りが求められている、などである。
過去33年で、Rupavahini TV Corporation は、26名の会長と19名の Director General を迎えている。


自国制作番組と海外市場

となりの大国インド、オーストラリア、日本、韓国などに比べれば、スリランカの国内市場は実に微々たるものである。我々の製作した番組の需要がふるわない明らかな理由のひとつである。もう一つの重要な要因は、デジタル化されていないための技術的な問題点である。
製作した番組よりも季節ごとのニュースに対する需要の方が高く、市場を発掘することが必要である。


日本に求める支援

Rupavahini Corporation は既に External Resources Dept. 経由で重要課題についてJICA への接触をはかっており、annex にて詳述する。


三言語テレビ番組の製作と放送
30年続いた戦争の終結をうけて、シンハラ語、英語、タミル語メディアで番組を提供することにより、この多民族多宗教国の統一を生み出したいと思う。このための専用チャンネルが至上命題である。北部、東部のための独立したテレビ・スタジオは、現状では存在していない。

吹き替え・字幕プログラムの近代化
海外製作の全番組の吹き替えと字幕を用意するのは、多くのベテラン・プロデューサーをかかえる Dubbing Section である。筆者は現在その部署の Director である。私の指揮のもと、JICA Voluntary Program をつくったが、これもひとえに両国政府の親密な関係が可能にしたものであり、大使館を通じて実現した。新技術を整備し、海外でのトレーニングを受けることができれば、Dubbing Section は更に優れた仕事ができるだろう。

スリランカ Rupavahini (TV) Corporation番組アーカイブ・プロジェクト
日本政府より寄贈された Sri Lanka Rupavahini Corporation は100,000時間 以上の放送を行ってきた。しかし、 u-matic, Beta cam UTR といった古い技術も未だに活用されている。これらの番組は既に製作されてから30年以上を経ており、その価値は計り知れない。かけがえのないこのビデオ保存のために、日本政府のご厚情を賜ることができれば、と願っている。

B.A.D.Athula Ransirilal

公共放送スリランカテレビ放送協会 映像改編局長

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