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JAMCO オンライン国際シンポジウム

第28回 JAMCOオンライン国際シンポジウム

2020年2月~

発展途上国における教育コンテンツの役割と新たな可能性

趣旨説明
発展途上国における教育コンテンツの役割と新たな可能性

迫水理男(さこみずただお)
コーディネーター

〇趣旨

 アジア、中東、アフリカ等の開発途上国においては、劣悪な教育環境が貧困の連鎖を引き起こすことが既に多く知られている。

 次世代の子供達に、識字教育や算数、数学などの基本的な知識、科学的な思考力、さらにはICT(Information Communication Technology)などにより、メディアを活用した教育を受けた子供達を育てることが、国の将来の発展のためには絶対に欠かせない重要な点である。

 日本からはNHKやJAMCOを中心に様々な放送教育コンテンツを途上国の放送局や教育機関、それに現地で活動するNPOに供給している。中でも、言語的、宗教的に比較的に制約の少ない理科教育番組、教育番組などは一定の需要が常にある。さらに、最近では、語学教育番組、最新の技術情報番組、防災に役立つ情報番組などの要望も増え、いずれも途上国の経済開発や人々の生活向上にとって、日本の放送教育コンテンツが貴重な存在となっている。

 現在、世界の開発途上国では戦争や内戦に伴う難民問題や、マラリアや厳しい気候環境の元での生活、児童労働や不就学など、様々な課題が存在する。

 今回のシンポジウムでは、このような様々な課題を抱える途上国にとって、番組コンテンツの果たす役割や意味、さらには将来に向けて新しい活用の手段や方策などを中心に4名の専門家、研究者たちが報告、議論を展開する。

 議論を進めるに当たっての留意点として以下を挙げたい。

  1. 2015年に国連サミットで採択された持続可能な開発目標:SDGs(sustainable development goals)の中で4番目の目標に当たる「質の高い教育をみんなに」、という目標には、放送コンテンツは大きな貢献が期待できると考えられる。

  2. 現在、世界には難民がおよそ7000万人以上いると見られ(UNHCRの報告)、そのうち18歳未満が半分を占めていると推測される。この子供達は適切な教育を受ける機会を失ったまま、成人に達する可能性が高い。子供たちには放送コンテンツで理科や算数など基礎的な学力を身につけ、大人には将来の受け入れ国に行った時を考え、就労のための基礎語学などの教育は有効と考えられる。

  3. インターネット時代において開発途上国においても近年、スマートフォンやデジタル機器を活用した放送コンテンツの供給が行われている。また、万人のための教育を目指した遠隔教育など様々な試みも行われている。

 上記のような環境の中、本シンポジウムが教育コンテンツの役割と新たな可能性を探るヒントになれば幸いである。

迫水理男(さこみずただお)

コーディネーター

1976年NHKにプロデューサーとして入局。報道局、国際放送局等で勤務。
NHK退職後、NHKインターナショナル理事、JAMCO専務理事等を歴任。
現在、様々な国際発信に関わる仕事を行っている。

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